【個人的10倍/100倍株 Fronteo】IR:5/27(木)【E-DISCOVERY解説付】
シアーズです。
個人的10倍/100倍株であるFronteoより本日IRが出ました。
次世代AI eディスカバリプラットフォームの実績速報 | FRONTEO, Inc.FRONTEO, Inc.
この中での個人的要約・注目点をピックアップしていきたいと思います。
覚えておくべき背景1
米国の訴訟においては裁判の審理の前にお互いが証拠を開示して争点の整理を行うため、証拠となりうる電子データや書類を適切な手続きに則り、期日までに提出しなければなりません。とりわけ電子データを取り扱う作業はeディスカバリと呼ばれ、日本の企業であっても米国でビジネスを展開していれば、日本の本社やデータセンターなどにある電子データすべてが証拠として開示対象になってしまいます。ひとたび訴訟に巻き込まれると、訴訟上不利な状況を生み出さないためにも、膨大な情報の中から早急且つ適切に必要な情報を仕分けなければなりません。
FRONTEOは豊富な国際訴訟支援のなかで培ってきた知見とノウハウをベースにeディスカバリ支援システム「Lit i View E-DISCOVERY」を独自開発しました。人工知能「KIBIT(キビット)」がさまざまな人間の行動情報を分析する独自の行動情報科学に基づき、eディスカバリプロセスにおいて、企業が保有する膨大な電子データの中から必要な証拠データをすばやく発見し、高い精度での情報開示を圧倒的な効率化とともに実現します。
FRONTEO(フロンテオ)|信頼と実績のフォレンジック調査 & eディスカバリサービス
「eディスカバリ(電子証拠開示)」
- 電子データを取り扱う作業のこと。
- 米国外の企業であっても、米国でビジネスを展開していれば、ひとたび訴訟が起きると、日本の本社やデータセンターなどにある電子データすべてが証拠として開示対象になってしまうこと。
- 訴訟で不利にならないためには、膨大な情報の中から訴訟に関連する必要な証拠データを素早く発見し、適切に仕分ける必要がある。
覚えておくべき背景2
「デジタルフォレッジック」
インシデントレスポンス(コンピュータやネットワーク等の資源及び環境の不正使用、サービス妨害行為、 データの破壊、意図しない情報の開示等、並びにそれらへ至るための行為(事象)等への対応等を言う。)や法的紛争・訴訟に際し、電磁的記録の証拠保全及び調査・分析を行うとともに、電磁的記録の改ざん・毀損等についての分析・情報収集等を行う一連の科学的調査手法・技術を言います。
デジタル・フォレンジックとは | ホーム | デジタル・フォレンジック研究会
FRONTEOはフォレンジック調査のリーディングカンパニーとして、お客様のもとで起きているインシデントについて把握し、最も効果的でコストパフォーマンスの高い調査提案をいたします。調査はPC・スマートフォンをはじめとする各種デバイス・システム内のログファイル、ビックデータ解析まで多岐にわたり対応いたします。
日本におけるデジタル・フォレンジック黎明期より、FRONTEOはさまざまな調査を行ってきました。その経験をもとに、お客様のニーズに合わせた調査提案を行い、実行力のある調査を実施いたします。
FRONTEO(フロンテオ)|信頼と実績のフォレンジック調査 & eディスカバリサービス
「インシデント」
- 「好ましくない出来事」や「事件」
IR内容1
企業が管理するデータ量は年々増加の一途をたどっています。証拠保持者(カストディアン)一人当たり数TBにも及ぶことのあるデータを収集するディスカバリやデジタルフォレンジックにおいては、膨大な量の文書の中から証拠につながる文書を限られた期間内で見つけなければならず、訴訟に関わる法務部門や弁護士にとっては時間と調査の品質、コストが大きな課題となっていました。中でも「レビュー(閲覧)」と呼ばれる工程は、ディスカバリやデジタルフォレンジックのプロセスの中でも7割から8割の時間とコストを占めるとされており、テクノロジー(コンピューターやAI)を活用したレビュー(TAR:Technology Assisted Review)の必要性が高まっています。
個人的要約と解説1
- 企業が管理するデータは年々増加傾向にある
- 「eディスカバリ」や「デジタルフォレンジック」においては膨大な文書から証拠に関連する文書を限られた時間で見つけなければならない
- 企業の法務部門や弁護士にとって「時間」「調査の品質」「コスト」が課題
- 中でも「レビュー(閲覧)」工程がeディスカバリやデジタルフォレンジックのプロセスで7割から8割を占め、この課題の解決の必要性が高まっている
IR内容2
FRONTEOは2019年、このニーズにこたえるべくAIレビューツール「KIBIT Automator」(eディスカバリ支援ソフトウェア「Lit i View」のアドオンツール、注1)を開発し、2021年4月にはそこにLit i View(注2)のProcessing機能(ドキュメントの前処理に使用)、Review機能(ドキュメントの閲覧に使用)を連結することで、一貫したワークフローでの不正調査・証拠開示業務の処理を実現。新たなeディスカバリプラットフォームとしてリリースいたしました(https://www.fronteo.com/20210419)。
この度、次世代AI eディスカバリプラットフォームを活用した国際訴訟支援ならびに不正調査案件が50件を超えた背後には、KIBIT Automator Processingの高速・正確なアジア言語データ(アジアにおいては日本語、中国語、韓国語)の処理能力があります。収集した文書にアジア言語で記載されたデータが含ま
れていたとしても、解析精度低下の懸念なく処理することが可能です。
FRONTEOでは2020年より、単体のProcessing機能としてKIBIT Automator Processingを米国オペレーション内で使用するワークフローの確立に取り組んできましたが、米国案件での活用数が順調に増加し、5月には日米での案件対応実績数が50件を超えるに至りました。
個人的要約と解説2
- 「KIBIT Automator」と「Lit i ViewのProcessing機能、Review機能」を連結することで一貫したワークフローでの不正調査・証拠開示業務の処理を実現=(A)
- (A)を「eディスカバリプラットフォーム」として4月19日リリース
- 「KIBIT Automator Processing」の高速かつ正確なアジア言語データ(アジアにおいては日本語、中国語、韓国語)の処理能力の向上によって、解析制度の低下の懸念なく処理することが出来たことが次世代eディスカバリプラットフォームの利用を後押しした
IR内容3
FRONTEOでは2020年より、単体のProcessing機能としてKIBIT Automator Processingを米国オペレーション内で使用するワークフローの確立に取り組んできましたが、米国案件での活用数が順調に増加し、5月には日米での案件対応実績数が50件を超えるに至りました。
個人的要約と解説3
- 2020年より展開してきた米国での「eディスカバリ」「デジタルフォレンジック」の営業活動の芽が出てきた。
個人的な思惑
- 4月19日に「次世代AI eディスカバリプラットフォーム」をリリースしてからたった1か月で50件を超える日米での案件対応実績数があった
- 実用性が不透明な中での50件を超える対応実績を提示したことで、実用性がある程度担保されたので、今後の案件対応実績が加速度的に増加する思惑
- 祖業の「eディスカバリ」「デジタルフォレンジック調査」の存在感が昨今の経済関連の情報サイト等で見え始めてきているので大きく飛躍する可能性あり。
番外編(Kibitの実力?)
5/24(月)の東北新社の「総務省職員との会食問題等に関する特別調査委員会の報告および弊社の対応方針」のIRの14ページ。
東北新社【2329】2021年05月24日 開示情報 - 総務省職員との会食問題等に関する特別調査委員会の報告および弊社の対応方針
個人的な思惑
- 2021年2月26日以降にデジタルフォレンジック調査を実施し、いつデジタルフォレンジック調査が終わったかの記載はないが、3か月もない短期間のうちに「336万8429件からレビュー対象の関連データを20万2880件を抽出」し、「AI解析(kibit)を活用して調査を行う」というのは、Fronteo社のAIの実力の証明とkibitへの信頼がないと成り立たないのではないか?
- 日本的に注目のある東北新社・総務省の問題でFronteo社のAIがキーとなる「デジタルフォレンジック調査」が使われたことで注目が集まってくる可能性?
5/27(木)のIRに関して個人的な視点で記事にしてみました。
何かの気付きになれば幸いです。
i have a position.
*1:画像はFronteoHPより:https://legal.fronteo.com/ediscovery/